今月の断片 2023-07

 

 先月買って届いたガラス容器のこと、考えると嬉しくなる。あのコツコツとした感触、耐熱ガラスの分厚さ、でもあまり重くなく、余計な溝がないので洗いやすい。蓋をつけて重ねると食器棚や冷蔵庫に行儀良く収まる。
 今日はその容器にピーマンと茄子とプチトマトの焼き浸しを作って、冷蔵庫に入れた。明日つゆごとそうめんにかけて食べる予定。最近は食べることばかり考えている。

 

 僕が季節外れのチキンマカロニグラタンを作って汗だくになって食べている時、ある友人は会社に行けなくなって仕事を休んでいる。ある友人は遠い町へ移住することを決断し、ある友人はその飛行機を見送っている。今もどこかで起こっている人生を変えるような出来事と、いつものキッチンでフライパンに飛び込む大さじ2の醤油。みんな健康でいてほしいと思う。

 

 とある週末、高校からの仲良し6人組で日光旅行。もう5年も一緒に年越し旅行をしていて、さらに昨年から始まった夏の旅行も恒例行事になりそう。僕はいつも旅行先で全然眠れず、しかもひどく虚しい気持ちになるのだが、このメンバーでの旅行はもう7回目になるので、普段通りの気持ちで眠ることができる。毎回同じ系列の宿泊先なのも安心できて良い。
 テラスでバーベキューをした後、ひとあし先に寝室に引き上げベッドに潜ると、ドアの外から酔っ払って上機嫌な声が聞こえてくる。よく聞くと、何故かさっき聞いたのと全く同じ会話を繰り返して笑っている。