スピンオフ作品でありたい。ある時そう願うようになった。ぼくは、誰かの人生を本編にした、スピンオフ作品でありたい。
その誰かは、ぼくとどのような関係であってもいい。友達でも、知り合いでもいい。学校でしばしば顔は見かけるけど、お互い積極的に関わることはなくて、ただ存在を認知しているだけの人でもいい。ぼくの本編でありうる人は、この世界に無限にいるし、そのことがぼくのスピンオフ化可能性を高めていく。
ぼくは誰かのスピンオフだから、ある人の以外な一面とか、本編では拾われなかった出来事とか、ほのぼの日常回がそこで見られるのだ。
そうだ、ぼくは誰かのスピンオフ作品だ。
そう考えていたところ、ふと気付いた。
自分は、スピンオフ作品じゃ、ない。
てか、ぼくがスピンオフ作品って?????
どういうこと?????
こんなことばかりだ。