2020/05/01
オンライン授業初日。始業日は昨日だが、僕は木曜全休なので今日が初日。とはいえ、資料と課題のやりとりによる授業1コマだったので、講義は受けていない。
資料は紙で見たいのでわざわざ印刷する。A4のレジュメをA3 用紙に印刷したのだが、1枚に2ページ並べる設定を忘れていたため、ただ倍の大きさになり、壁に貼って読めるサイズのレジュメが爆誕してしまった。なにやってんの？
（大きさを比較するためにベッドに置いたらレジュメが寝てるみたいになった）
2020/05/04
「どんなにパフェが好きでも、パフェが増えるわけじゃない」って表現、めちゃくちゃしっくりくる。「雨雲に怒っても、雨が止むわけじゃない」もまた然り。どちらも小泉吉宏『ブッタとシッタカブッタ』に出てくる言葉。中学時代のバイブル。ぼくたちが世界を見るとき、思い通りになることを期待して、それを歪めてしまうのかもしれない。冷静に見られれば、その苦しさから逃れられるのかもしれない。
でもやっぱり、ぼくは、パフェが好きだよ。増えないパフェに増えて欲しいと思っている。止まない雨にずっと怒っている。
それが叶わないことを知らなくちゃ、と思っていたけど、なんだか、このままで良いような気がしてきた。どうにもならないことに怒ったまま、悲しんだまま、人生は続く。
部屋から出られない日々は、まだまだ終わりそうにありません。現実にブーブー文句を言いながら、ご飯を食べて、よく寝て、友だちと電話しようね。
2020/05/06
大学4年生の絶望のひとつに「そんな授業あったんだ」の重みがある。これまでは「へ〜、それ面白そう、来年取ろうかな」ができたのだが、最後の年になるとそれがない。「そうか、俺はもう…」と呟いて、半透明な手のひらを見つめることしかできない。
普段は平らな道を歩いているのだけど、突然、落とし穴に落ちるように気分が沈んでしまう。足下が抜けたら、急いで音楽を聴く。ひたすら聴く。真っ暗な穴の中に音が反響する。邦楽は歌詞の意味が分かり過ぎてしまうので、洋楽を聴く。歌詞の意味はよく分からない。
ゼミ生が減っててウケちゃった。先生入れて3人。新入生はいない。限界集落の様相。
2020/05/09
就活が進んでいないのは、社会に迎合しない姿勢とか競争への反発とかではなく、ただただマジの怠惰なので心配しないで欲しい。むしろ前向きで積極的な方だと思う。焦りがないだけ。これ1番まずいのか？
2020/05/12
栄えれば栄えるほど死ぬ、文明のルールの反転。コアは自室、インターネットで見聞きし、話すぼくたちはサイボーグ。でも移動時間の計算はめっちゃ下手になってそう。うまくいかない電話のやりとり、「スティックがイカれたジョイコンでスマブラしてるみたい」と思ったけど、例えがかなり死んでるな。クリアできないステージ。新しい場面が登場しない退屈。そんななか、電話相手の部屋に蛾が現れたらしく、めちゃくちゃ怯えていて笑っちゃった。
2020/05/13
何故父は暗くなってから掃除機をかけるのか。夜、眠れないらしく15分に1回のペースでトイレに行く兄。音を立てて閉まるドア。この世の終わり。
2020/05/15
痩せた双子が毎日散歩する街。家を出てしばらく歩いた先の路地で、1人の女性がロングスカートで縄跳びをしていて、はっきり言って似つかわしくないその運動から目が離せなかった。地味にハイコンテクストな跳躍。現実を置き去りにしたような光景。ウイルスだけではない何かが、音も立てずに生活に感染している。
2020/05/16
雨。今さらながら、『映像と身体』を読み切った。他にもノア・ハラリの『21Lessons』やゼミで扱っているシェフェール『なぜフィクションか』を読み進めている。雨読。
2020/05/17
明日2限か………うーん
……履修……………中止で。
単位が足りてるとこういう決断が早くなっちゃうので困るな。
2020/05/18
昨日から、アマプラでアニメ版『ピンポン』を観始めた。監督湯浅政明だったのか、原作は松本大洋だし、完全に良いじゃん。実際良い。
2020/05/19
家のWi-Fiを強化したら、逆に繋がらなくなった。欲張るとその分失うメカニズムが働いている。人生と同じ。犬がいればいいのに。犬がいれば全て解決する、それで十分だ。（午後になったら復活した）
2020/05/20
母の誕生日。小学校低学年の頃かな、母に年齢を聞いて、鯖を読まれたことがあった。幼いぼくは後からそれを知って、よく分からない理由で嘘をつかれたとショックを受けたのだった。
2020/05/21
アニメ版『ピンポン』を観終わった。全11話。この物語で信じられてるもの、見えない力みたいな何かに、単純にすごく元気付けられてしまった。やはり松本大洋は良い。絵柄も強烈だが、台詞のセンスが凄まじい…。
2020/05/22
課題が面倒くさい。メン・ドクチャイ3世。
（最近こういうことばかり言っている）
2020/05/24
「綾鷹がここ5年くらいずっと美味い気がする」と双子に話したら「よかったね」と言われた。
2020/05/27
長髪が気に入っている。実際は、しばらく切らなかった程度の長さで、世に言う長髪と比べたら大したことはない。けれど、癖っ毛で多少波打つには十分な長さがある。見た目も、時たまかきあげる必要があるのも、なんだか気に入っている。
2ヶ月くらい前、就活を始めるために短く切った。正直、かなり嫌だった。
この自粛期間中、社会状況を言い訳にして、伸ばしっぱなしにしていた。現在、就活をする気がないと母に思われるくらいの毛量にはなっている。残念だが、明日カットの予約をした。必要な買い物と散歩以外で外出するのは、3月末以来、丸2ヶ月ぶりだ。
2020/05/28
髪を切ったので弱くなってしまいました。
でも実際生活はしやすい。
世界は黙り込んでいるのに、頭の中が騒がしい。音楽が鳴り止まない。ぼくは、また声を思い出す。あるいは錯覚する。なにもかもラグがかかって、途切れてしまって、それでもまだ反響している。
では、スマブラに負けた双子を見ながらお別れです
